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人類の歴史はハーブとともに

ハーブの歴史は古く、原始時代、マージョラムやタイム、パセリなどが獣肉の腐敗防止や腐敗臭の矯臭に利用されていたことがわかっています。古代エジプトの 時代になると食用や油薬として利用されたほか、ミイラの保存にクミン、クローブ、シナモンが使われ、その芳香が宗教的儀式にも使用されるようになりまし た。古代ギリシアでは、ヨーロッパのハーブ医学に東洋のハーブが取り入れられ、ローマ時代以降、ハーブは肉を食するヨーロッパ民族の食生活に欠かすことの できないものとなり、金銀と同等の価値を有する時代もありました。いっぽう中国では、現在も紀元前2500年頃の漢方医学の古典が研究されていて、臨床に も用いられています。

ハーブってなに?

ハーブとは広い意味で薬草のこと。いま私たちが料理などに使っているのは食用のハーブです。それに対してスパイスは料理の調味や薬味に使う植物を指しま す。ですから食用のハーブはスパイスに含まれると理解すればいいでしょう。ちなみに本来の意味でのハーブには薬用であっても食べられない有毒の種類もあり ます。 なお、飼料に使用するハーブの定義は、香辛料や生薬に使われるものから観賞用にする芳香性の植物までを含めています。

いまハーブは?

近年日本では欧米並に食用ハーブの流通が拡大しています。大型スーパーなどの野菜売り場に行くと、パセリなど従来から販売されていたハーブに加え、ミントやバジル、さらにはルッコラなどのサラダ用のハーブなども見かけるようになりました。これは、日本人の味覚が、イタリア料理など欧風なものを好むようになり、ハーブの香りや味わいを受け入れるようになったためと、ハーブの健康への効果が認識されるようになったからでしょう。

ハーブのミニ知識

ハーブ畜水産物の飼料に使われている主なハーブをご紹介します。

  • オレガノ
    [ 殺菌、解毒、消化促進、健胃 ]
    毒蛇を飲み込んだカメがすぐオレガノを食べて身を守った事実を発見したアリストテレスがオレガノの研究をし、強い解毒・殺菌作用を持つ植物であることが明らかになったと言われています。ギリシア語では「山の喜び」を意味するオリガナムと呼ばれ、その香りを愛した人々の気持ちが込められています。
  • シナモン
    [ 発汗促進、胃腸の機能促進 ]
    シナモンの木の幹や枝の皮をはぎとって乾燥したものを使用しています。エジプトでは紀元前4000年頃から権力者たちの社交には欠かせない香料として使われていました。日本では正倉院にシナモンが保管されていることから、奈良時代にはすでに伝来していたようです。
  • ジンジャー
    [ 血行促進、新陳代謝促進 ]
    発汗、健胃などの効果があるとされ西洋では約2000年前から薬用に使用されています。日本でも昔から生姜湯を飲むと体が温まり風邪の予防になると言われています。
  • ナツメグ
    [ 食欲増進、消化促進、炎症抑制 ]
    消化不良や腹痛など消化器症状に効果があり、中国では胃を温め気の流れを調節する薬として用いられています。
  • タイム
    [ 殺菌 ]
    チモールという芳香成分が消化を助け、肺を強化して気管支系のトラブルに効果を発揮します。古代ギリシア時代ではすでに調理用、薬用として使われていました。
  • ガーリック
    [ 抗菌、強壮、免疫賦活 ]
    ガーリックはエジプト、インド、中国では有史以前から栽培されていました。エジプトではピラミッドの建設労働者にオニオンとガーリックをふんだんに使った食事が提供されていたそうです。また中世ヨーロッパでは吸血鬼除けに使われていたのは有名な話です。日本でも「古事記」や「日本書紀」にヤマトタケルがガーリックを使って山の神を倒すという話が記載されており馴染みの深いハーブです。