導入事例・インタビュー

有限会社江原養豚

有限会社江原養豚は、群馬県高崎市の緑豊かな田園地帯にある農場です。はるか遠くに赤城山を見渡すことができ冬は有名な「からっ風」の洗礼をうけることもあります。そんな自然豊かな環境のもと、江原正治さん、美津子さんのご夫婦とお嫁さんの仁美さんを中心とした家族経営で「ハーブ豚」を育てていらっしゃいます。

「ハーブ豚」を無投薬で育てるきっかけ

ハーブ豚ロゴ

この農場で育てられる「ハーブ豚」は家畜に給与する配合飼料に抗菌剤を一切使用せず、治療も一切行わない無投薬飼育※1です。

江原正治さんの父、故平治さんは農林水産祭・天皇杯や勲五等瑞宝章などを受章、また、正治さんも農林水産祭・内閣総理大臣賞や日本農業賞・大賞などを受賞されるなど地元でも篤農家のご家族です。江原さんからこの取組についてお話をお伺いしました。

2000年に飼料会社の獣医さんから無投薬飼育をやってみませんかとの打診がありました。試験的に100頭を無投薬飼育し出荷したところ、内臓の綺麗な健康な豚に育ちました。2001年2月すぐさま無薬飼育をスタートします。「消費者においしくて安全な豚肉を届けたい」そんな想いと、高い理想で日々生産に取り組みました。

江原養豚

ところが、その高いハードル故になかなか豚が安定して育ちません。また同時に売り上げも伸びませんでした。そんな状況が3年も続きさすがにやめようと思う日々が続きました。

そんな中、ある講演会に出席しました。その中で話されていたのは、抗生物質が耐性菌により利かない病気の人達が世の中にたくさんいるとのことでした。講演された大学教授に自分の養豚生産の取組と無投薬飼育をやめるかやめないかの瀬戸際である話をしたところ、その取組がいかに人の役に立つ商品を生み出しているかを再認識させられ、「美味しい豚肉を、より安全な商品としてたくさんの人に食べてもらいたい」との思いがあらためて実感でき、自信となったとのことです。

江原正治さん

無投薬飼育を始めて4年目の2003年、農場の環境が安定したのか豚が順調に育つようになってきました。それまでは顧問税理士に無投薬飼育を早くやめるよう言われていたのが、この年の決算から言われなくなりました。

以後飼育が軌道にのり、売り上げも安定し、現在ではオーガニックレストランや大手宅配業者などでのお取り扱いもあり、えばら「ハーブ豚」未来※2の名前で全国に知れ渡るようになりました。農場や豚の免疫力強化を図り、「ハーブ飼料」給餌の結果、内臓から健康で美味しい豚肉が提供できるようになりました。

※1 無投薬飼育とは…抗生物質、合成抗菌剤、駆除剤を使用しない飼育方法です。そのため豚が病気になったり、怪我をしたりしないように最善の注意を払わなくてはなりません。

※2 えばら「ハーブ豚」未来…㈲江原養豚で生産された無投薬豚の商標登録名称。

そのほかのこだわり

ハーブ食品

  • 生産情報公表JAS認定取得
    生産情報(生産者、生産地、薬剤等の飼養情報など)を消費者に正確に提供するために取得されました。生産履歴とトレーサビリティを確認することが可能です。
  • 主原料非遺伝子組換飼料

江原正治さんの言葉より…

ー「職業の養豚家の仕事の中で「ハーブ」に出会った。「ハーブ豚」は養豚家としての御縁です。」

ー「いただいた御縁は大切に。」

えばら「ハーブ豚」未来は、転機を迎える度に人との出会いがありました。

第1の出会い
無投薬飼育・「ハーブ飼料」を勧めてくれた人との出会い
第2の出会い
無投薬飼育3年間苦難続きの頃、とある講演会で出会った大学教授との出会い
第3の出会い
加工・販売業者社長との出会い

ー「当社は家族力を大切にしています。」

農場は正治さん、美津子さん、仁美さんの3人を中心に経営しています。少人数小規模での経営ながら、生産される豚肉は他のどの豚肉にも負けないとの自負を持たれていらっしゃいます。

江原さんご夫妻

ー「えばらハーブ豚未来は集大成です。」

半世紀を超す養豚歴の中では、農林水産祭「天皇杯」受賞をはじめ数々の名誉ある賞を親子二代で受賞されています。えばら「ハーブ豚」未来の生産を始めたのは、そんな受賞歴を重ねた後のこと。本当に体にいいものを消費者にお届けしたい、そんな強い思いで生まれたのが、えばら「ハーブ豚」未来です。

有限会社 江原養豚